ライトの建築

山邑太左衛門別荘

1918年、フランク・ロイド・ライトは、神戸港を望む丘に、この別荘を建設すべく設計を完成していました。しかし、帝国ホテルの完成を優先し、建設は進んでいませんでした。

1924年に完成した建物の最大の特徴はその空間計画です。四層ですが、丘陵に合わせた階段状の配置で、どの部分も二階より高いところがない、景観を活かす窓とテラスを持つ建物です。 ライトの帰国後は、遠藤新が中心になり、完成させました。

その後、所有者が変わりましたが、淀川製鋼所が購入し、活用されています。1974年、大正の建物として日本初の国の重要文化財に指定されました。淀川製鋼所は、この建物をヨドコウ迎賓館として再生し、また、1989年からは、一般にも公開されています。

 

1995年の阪神・淡路大地震によるクラックや落石による損傷などの大きな被害も修復されています。


(KM)